2026.04.01

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ビタミンB12の効果や働きとは?豊富に含まれている食べ物や必要量なども解説

ビタミンB12の効果や働きとは?豊富に含まれている食べ物や必要量なども解説

ビタミンは私たちの体にとって必要な栄養素です。ビタミンB群の1種である「ビタミンB12」は、どのような働きをもっているかご存じでしょうか。本記事では、赤いビタミンと呼ばれるビタミンB12の働きや不足した場合の影響、多く含まれている食品、効果的に摂取するコツなどについて解説します。

ビタミンB12の働きや効果とは?

ビタミンB群の1種であるビタミンB12は、構造中にミネラルのコバルトを含んでおり、暗赤色を示すことから「赤いビタミン」「コバラミン」という別名をもっています。
通常、ビタミンは食事から摂取する必要がありますが、ビタミンB12の場合は食事からの摂取以外に体内の腸内細菌によっても合成されます。
ビタミンB12が私たちの体において、栄養素としてどのような働きや効果効能をもつのか、以下にまとめました。

ビタミンB12の働き・効果効能

不足すると体のあちこちに不調が出やすい、縁の下の力持ち的な栄養素です。主に以下の4つの働きが知られています。

1.ヘモグロビン・赤血球の合成

ビタミンB12は、ヘモグロビンと赤血球の合成に関わる栄養素です。ビタミンB12は血液中の赤血球と結合し、酸素を運搬する役割があるヘモグロビンの合成を助けます。
また、ビタミンB12は同じビタミンB群の1種である葉酸と一緒になって、骨髄において赤血球を成熟させる働きをサポートする役割もあります。

2.タンパク質・アミノ酸の代謝

ビタミンB12は、補酵素(酵素の働きを助ける成分)としての役割があり、タンパク質の生合成に関わっています。
また「悪玉アミノ酸」と呼ばれるホモシステインの代謝に関与しており、ビタミンB12が不足してホモシステインがうまく代謝されないと、血中濃度が高くなり動脈硬化につながる恐れがあります。
ビタミンB12は、タンパク質の生合成やアミノ酸の代謝に深く関わっていることを知っておきましょう。

3.正常な神経機能の維持

脳からの指令を伝える役割がある神経機能を正常に維持することも、ビタミンB12の働きのひとつです。
具体的には、ビタミンB12は脂質の合成や修復をする役割があり、脂質からできている神経細胞表面の膜の合成にも関わっています。

4.目のピント機能のサポート

ビタミンB12は、目のピント機能のサポートをする働きがあります。
具体的には、目の視神経の代謝を活発にして目の疲れを軽減させる働きがメインで、目薬にビタミンB12が配合されていることもあります。

ビタミンB12が不足するとどうなる?

ビタミンB12は今まで解説したとおり、血液中の赤血球やヘモグロビンの合成、神経機能の正常維持、タンパク質とアミノ酸の代謝、目の機能のサポートなどをする働きがあります。そのため、人間の生命維持にとって重要な栄養素です。
ここからは、ビタミンB12が不足すると実際にどのような症状が現れるのかを解説していきます。

貧血になる

ヘモグロビンや赤血球を作る働きをもつビタミンB12が不足すると、貧血になる恐れがあります。
酸素を全身に運搬する赤血球は骨髄で作られますが、ビタミンB12が不足すると赤血球のもとである赤芽球が赤血球に成熟せず、異常に大きくなり死んでしまいます。これは「巨赤芽球性貧血」と呼ばれる貧血のひとつです。
巨赤芽球性貧血は、新たに赤血球が作られないことによる貧血であり、鉄不足によって起こる「鉄欠乏性貧血」とは区別されます。
ビタミンB12が不足すると赤血球が作られないため、酸素が血液を通して全身の細胞に運ばれず貧血状態となり、疲労感や体力低下の原因になってしまいます。

神経系症状を引き起こす

ビタミンB12が不足することで、神経系の症状を引き起こす恐れがあります。
ビタミンB12は末しょう神経の傷を修復する役割がありますが、不足することで傷が治らないままになり、手足がしびれてチクチクと傷む「末しょう神経障害」が起こることがあります。

ビタミンB12が不足しやすい人の特徴

ビタミンB12は食物から摂取するほか、体内の腸内細菌によって合成もされるため、一般的な食生活をしている場合に不足することは稀だといわれています。
しかし、厳格な菜食主義者や胃の切除をしたことがある人については、ビタミンB12が不足する恐れがあります。次から詳しくみていきましょう。

厳格な菜食主義者

動物性食品を一切食べない厳格な菜食主義者である場合、ビタミンB12が不足することが考えられます。というのも、ビタミンB12は動物性食品に含まれていることが多いためです。
動物性食品を食べないベジタリアンやヴィーガンといった菜食主義者の方は、ビタミンB12が不足しやすいといわれているので注意しましょう。

胃の切除をしたことがある人

病気などで胃の切除を行ったことがある人は、ビタミンB12が不足しやすいといわれています。その理由として、ビタミンB12の消化吸収のプロセスが関係しています。

ビタミンB12の消化吸収のプロセス

1.ビタミンB12を含む食物を摂取する
2.ビタミンB12とタンパク質の結合が胃の消化酵素によって切り離される
3.胃から分泌される「内因子」という糖タンパク質とビタミンB12が結合する
4.小腸において、ビタミンB12+内因子が吸収される

胃の切除でビタミンB12が不足する理由

ビタミンB12が小腸で吸収されるためには、胃から分泌される「内因子」の存在が必要不可欠です。そのため、胃を切除している場合だと内因子が十分に分泌されず、結果的にビタミンB12が吸収されません。
胃の切除を行っているほか、胃に何らかの問題がある場合はビタミンB12の吸収に影響があるため、不足に陥りやすいことを理解しておきましょう。

ビタミンB12の1日の必要量

ビタミンB12が不足しないためには、具体的にどのくらい摂取すべきなのでしょうか。それでは実際に、日本人の食事摂取基準(2020年版)で1日に必要な量を確認してみましょう。

ビタミンB12の1日の推奨摂取量

年代 推定平均必要量(μg/日) 推奨量(μg/日)
1~2歳 0.8 0.9
3~5歳 0.9 1.1
6~7歳 1.1 1.3
8~9歳 1.3 1.6
10~11歳 1.6 1.9
12~14歳 2.0 2.4
15~17歳 2.0 2.4
18~29歳 2.0 2.4
30~49歳 2.0 2.4
50~64歳 2.0 2.4
65~74歳 2.0 2.4
75歳以上歳 2.0 2.4
妊婦 +0.3 +0.4
授乳婦 +0.7 +0.8

「推定平均必要量」とは、50%の者が必要量を満たすと推定される摂取量で、「推奨量」はほとんどの者(97~98%)が充足する摂取量を指します。
日本人の食事摂取基準(2020年版)では、ビタミンB12の1日あたりの摂取量は男女ともに同量ですが、女性で妊娠中または授乳中である場合は、それぞれに適切な付加量が設定されています。

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

ビタミンB12の過剰摂取は問題ない?

ビタミンB12が不足した場合、貧血や神経系症状などさまざまな健康障害を生じる恐れがあります。その一方で過剰に摂取してしまった場合は、健康上問題ないとされています。
ビタミンB12は内因子の分泌量の範囲で吸収がされるため、ビタミンB12を過剰に摂取しても問題ないという仕組みです。
また、日本人の食事摂取基準(2020年版)においても、ビタミンB12の過剰摂取による健康障害が確認できていないとして、耐容上限量(健康障害をもたらすリスクがないとみなされる習慣的な摂取量の上限)は設定されていません。

ビタミンB12を含む食べ物

ビタミンB12が豊富に含まれているのは動物性食品であり、欠乏症を予防するためにはそれらをバランスよく摂取する必要があります。それでは、具体的にどのような食品に含まれているのかみていきましょう。

魚・貝・海藻

魚や貝、海藻といった魚介類や藻類にビタミンB12が多く含まれています。多く含む食材例とビタミンB12含有量は以下のとおりです。

食材例 ビタミンB12含有量
まあじ 7.1μg
まいわし 16.0μg
しろさけ 5.9μg
あさり 44.8μg
ほたてがい 11.0μg
カットわかめ(乾燥) 2.0μg
あおのり(乾燥) 32.0μg

※可食部100gあたり

わかめやあおのりは植物性ですが、ビタミンB12が豊富に含まれています。理由としては、食材中に含まれているのではなく、海藻表面に付着している微生物が影響しているためといわれています。
また、わかめに2.0μg、あおのりに32.0μgのビタミンB12が含まれていますが、これは「乾燥状態のもの100gあたり」の含有量なので、実際に摂取する場合は、この数値よりも少ない量であることを理解しておきましょう。

レバー

ビタミンB12は人間の肝臓に蓄えられているのと同じく、動物の肝臓にも蓄えられています。そのため、レバーにも多くのビタミンB12が含まれています。
肉の種類別のビタミンB12の含有量は、以下のとおりです。

食材例 ビタミンB12含有量
牛レバー 53.0μg
豚レバー 25.0μg
鶏レバー 44.0μg

※可食部100gあたり

卵・チーズ

卵やチーズといった動物性食品にも、ビタミンB12が豊富に含まれています。
卵は普段食べることが多いので、ビタミンB12を摂取しやすい食材だといえるでしょう。ちなみに卵はひとつ約50gなので、2個食べると1日あたりに必要なビタミンB12の1/2量を摂取可能です。(12歳以上の男女の場合)

食材例 ビタミンB12含有量
鶏卵 1.1μg
カッテージチーズ 1.0μg
モッツァレラチーズ 1.6μg

※可食部100gあたり

ビタミンB12を効果的に摂取するコツ

ビタミンB12は魚介類やレバーなど、動物性食品に多く含まれることを押さえたうえで、続いては効果的に摂取する方法をご紹介します。

汁物にして食べる

ビタミンB12を効果的に摂取するための方法として、汁物にして食べることが挙げられます。
ビタミンB12をはじめとしたビタミンB群は、水に溶けやすい性質をもつ水溶性ビタミンであるため、ゆでる・煮るといった調理方法だとゆで汁や煮汁にビタミンが流出してしまいます。
そのため、流出したビタミンをしっかり摂取できるよう汁ごと食べられる調理方法にしましょう。

サプリメントを活用する

ビタミンB12の効果的な摂取のために、サプリメントやビタミン剤の活用も検討しましょう。
特に、動物性食品を食べない菜食主義者や栄養素の吸収が低下している高齢者の場合、食事からのビタミンB12摂取が不足しがちになってしまいます。サプリメントやビタミン剤を活用すると、効果的にビタミンB12を摂取できるのでおすすめです。

ビタミンB12の効果を知って積極的に摂取しよう

ビタミンB12は、赤血球やヘモグロビンの合成、タンパク質やアミノ酸の代謝、神経機能や視覚機能などに関わる重要な栄養素です。
食事から摂取するほか、体内で合成も行われるため基本的に不足することは稀といわれています。しかし、不足した場合は貧血や神経機能の障害といった悪影響があることは知っておきましょう。
ビタミンB12の働きや効果、含まれる食品などの理解を深めて、普段からバランスのよい食事を心がけるようにしてみてください。

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